スコッチの中でもあんまり聞いたことないヤツを紹介します。グレンドロナック12年は2種類のシェリー樽が織り成す・・とかそういう専門的な話は難しいのですが、官能的な甘みと飲みやすさが混じる逸品でした。ぜひおすすめしたい。
お酒は二十歳になってから(おきまり)
グレンドロナックとは
グレンドロナック蒸溜所(GlenDronach Distillery)で作られたスコッチのみなさんです。蒸留所っていろんな所に買収されたり吸収されたりするので歴史は少し複雑ですが、1826年から続く老舗大御所のひとつ。とはいえ日本ではそこまでメジャーになっていない気もします。どうしてもグレンフェディックとかが目立ちがち。でもでも価格より絶対にお値打ち感ありますよ。
ちなみにオフィシャルページがめっちゃお洒落・・。
場所としてはこのあたり。といっても全然ピンと来ませんが、分類的には北ハイランド地域になります。スペイサイドに近いあたりですね。ハイランドを代表する銘柄としてはグレンモーレンジィがあります。
スペイサイドであれば皆さん大好きなマッカランなどが有名です。地域的にはそのあたりに属する、と覚えておくとなんとなくテイストの方向性も見えそうですね。
まぁハイランドって広すぎて分布によって味ぜんぜん違うから、特性はこれ!って言いづらいけどね・・。
いろんな種類があります
グレンドロナックラインナップ
目にしやすい定番ラインはこのあたり。なかでも12年は酒屋さんなら目にすることもできるハズ。今回はこの12年をご紹介していこうと思います。。ラベルおしゃれなのよほんと・・、そして写真からも分かる濃密そうな琥珀色。なんだこれ桃源郷か。
グレンドロナック12年
とは言え、逆になぜこのグレンドロナック12年をワザワザ探し当ててあえて紹介したのか。シェリー樽熟成が欲しいならちょっと高いけどマッカランやっておけば安寧の日々なのでは?と思われる方もいらっしゃると思います。
確かにマッカランはおいしい。シェリー樽は大体おいしい。でもでも、一時期マニアックなシェリー樽を求めてamazonで物色している際に偶然目についたのがこの子なのデス。では、他となにが違うのでしょうか。
「ペドロヒメネス・オロロソシェリー樽使用」
この響きにやられちゃいました。甘めで濃厚なテイストのスコッチを探していたということで、このペドロヒメネスシェリー樽が好奇心そそりまくり、思わずポチった次第です。
オロロソは割とメジャーなシェリー樽ですが、ペドロヒメネスは元々デザートワインなどで使われる激甘なブドウ。これをシェリーにした樽を使って熟成!。これは探し求めていた甘く濃いスコッチなのでは!とわくわくしました。
ガジェットもそうだけどスペックとか蘊蓄から入るタイプよね・・。そしてマジョリティに迎合しないオタ気質よ・・。
公式のテイスティングノートはこんな感じ。
APPEARANCE
Deep amber-red gold.NOSE
Sweet, creamy vanilla, with hints of ginger. Spiced mulled wine and pear.PALATE
Rich, creamy, silky-smooth. Warm, rich oak and sherry sweetness, full mouth feel, raisins and soft fruits. Spicy with medium length and a dry finish.glendronachdistillery.com
glendronachdistillery.com
要するに甘くてうめえよ!って書いてあります(迫真)
おいしい・・(語彙
というわけで写真ではいきなり贅沢にハイボールにしちゃってますが、これがおいしい・・ほんとおいしい。
専門家っぽいテイスティングノートは書けませんが、甘みは確かにありました。ブドウが熟しすぎたような濃くて甘ったるい感じ、鼻に抜ける時まで芳醇な蜂蜜みたいな香りが続く。でも意外と飲み下してみると柑橘系のすっとしたエンディングがあります。
ロックやストレートだと少し鼻に付きすぎるっていう人も出ちゃうかも、な濃さ。そういう時は上記のようなハイボールでやると極上デス。これ飲んだ後に白州ハイボールとかやってもさっぱりしすぎて物足りないくらい(失礼)。
ただ、前述のとおり濃いめのキャラだから食事とかとの組み合わせは少し気を使うかも。
ちなみにこれ、別にハイボールでレモン浮かべてるから柑橘が香るんじゃなくて、スコッチそのもののフレーバーデスからね。紛らわしくて申し訳ないデス。
というわけで、濃厚なシェリー樽熟成のスコッチが気になるならぜひ試してほしい一本です。
さっきから引き合いに出し続けて申し訳ないけど、マッカランより価格も手ごろ。少し個性の強いこの子をおうちのラインナップに加えてみてはいかがでしょうか。